花燭の祈り
作:りゅー
シナリオの概要や注意事項、推奨技能など
孤独な黄泉路をゆく者に 今宵、弔いの婚姻を。
誓いと共に開けた棺は 冥き眠りを呼び覚ます。
戸惑う手と手は生死の境
花燭に灯るは夕の名残
君 想ふこと叶うなら──
シノビガミ「花燭の祈り」
せめて、祈りに口付けを。
【レギュレーション】
階級:中忍
人数:二人
タイプ:対立型
リミット:1サイクル
レギュレーション:現代編
【追加ルール】
下位流派・背景・奥義開発……GM判断(雰囲気重視ならば従者のみ×)
忍秘伝・改……GM判断
※オリジナルルール:プライズがある場合、メインフェイズでのプライズ受け渡し及び戦果での指定は不可とする。
【その他】
HOの性別に関してはPL・GMの相談・許可があれば変更可能。
※冥婚をモチーフにしていますが、このシナリオはフィクションであり実在のものとは関係ありません。
【シーン表】
「花燭の社シーン表」(オリジナル)
2:何か話してみようと目を合わせてみる。落ち着かないのは互いのせいだろうか。
3:夜の帳が落ちる。灯りはないが、闇の色は忍びの身に心地よい。
4:この社は不安定な空間だ。シーンプレイヤーは《結界術》で判定し、成功すると忍具を1つ獲得できるが、サイコロの出目に「4」が入っていた場合、【生命力】を1点失う。
5:片隅に寄せられた嫁入り道具。陰に沈んでなお美しいそれは使われる時を待っているようだった。
6:静まり返っている。影も気配も、息遣いさえ。まるで時に連れ去られていくようだ。
7:月明かりが差し込む。銀の糸のような光は細く相手の顔に光と影を描く。
8:落ち着こうと水を汲む。何かを問いかけてくるようにこちらを見る己の姿が映っていた。
9:かすかに香の香りがする。不思議と落ち着く匂いだ。
10:手を取って共に冥府へ発つように、このまま……無意識の考えにハッと頭を振った。
11:床に伸びる影が重なる。若しもっと以前に出会えたならば。夢物語と曖昧な影は月影に呑まれた。
12:遠い遠い日を思い出した気がした。記憶で振り返る姿も声も、朧げに溶けて消えていく。
ハンドアウト
【PC①】推奨:女性
冥婚。即ち、若く独り身で亡くなった死者へ嫁ぎその魂を慰める儀式。
あなたは、かつてPC②に一度命を助けられた。その縁に由り、婚礼衣装に身を包み冥婚の社へやってきた。
しかし棺の中から、PC②は目覚めた。
──それでも、どうか婚姻を。……もう自分には、帰る場所などどこにもないのだから。
あなたの【使命】はPC②と冥婚を行うことだ。
【PC②】推奨:男性
心の臓は終わりを告げ、訪れたのは確かな死。
あなたは既に死んでいる。葬儀を終え、棺に身を横たえ安らかに眠るはずだった。
しかしあなたは、棺の中から目覚めてしまった。
──PC①など必要ない。己は死人、なれば……黄泉路を逝くのは我が身一人で十分だ。
あなたの【使命】はPC①を日常へ帰すことだ。
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